こんにちは！新潟県長岡市の行政書士事務所、行政書士岸そうま事務所です。
前回の記事では、自筆証書遺言について簡単に解説しました。
今回解説するのは、公正証書遺言についてです。
公正証書遺言の特徴、メリットとデメリットについて簡単に解説しますので、遺言や終活に興味がある方はぜひご覧ください。
公正証書遺言の特徴、メリットとデメリット
それでは、公正証書遺言の特徴、メリットとデメリットについて解説します。
公正証書遺言のメリットは以下の通りです。
- 確実に遺言を残せる
- 自筆で書く必要がない
- 改ざんされるおそれがない
また、デメリットは以下の通りです。
- 作成費用がかかる
- 公証人と証人に内容が知られる
順番に解説します！
メリット
- 確実に遺言を残せる
- 自筆で書く必要がない
- 改ざんされるおそれがない
確実に遺言を残せる
まず、公正証書遺言の最大の特徴は、確実に遺言を残せることです。
公正証書遺言の作成には、必ず公証人という法律実務の専門家が立ち会います。
そのため、遺言の方式に不備が無くなることはもちろん、法的に整理された内容の遺言を作成することができます。
知識がないまま遺言を作成すると、遺留分（相続人に最低限保証された遺産の取り分）を侵害する内容の遺言を作成してしまったり、そもそも方式に不備があって遺言が無効になってしまったりするおそれもあります。
こうしたリスクを回避できることが、公正証書遺言を作成する最大のメリットといえるでしょう。
自筆で書く必要がない
また、自筆で書く必要がないことも公正証書遺言のメリットのひとつです。
自筆証書遺言は、必ず自筆で文章を書く必要があります。
そのため、手が思うように動かせない方などは、作成に時間がかかってしまったり、作成できなかったりすることがあります。
対して公正証書遺言では、遺言者が遺言の内容を話し、それを公証人が遺言書としてまとめ上げるため、遺言者自らが手を動かす必要がありません。
ただし、遺言者が署名押印する必要はあります。しかし、それでも病気などで対応できない場合は、公証人がその旨を公正証書に記載し、職印を押印することで遺言者の署名押印に代えることができます。
改ざんされるおそれがない
また、公正証書遺言は改ざんされるおそれも全くありません。
公正証書遺言の作成後、原本は公証役場に保管されることになります。
自筆証書遺言を自宅で保管する場合は、発見されて内容を改ざんされるおそれがありますが、公正証書遺言は改ざんを回避し、確実に内容を実現できるといってよいでしょう。
デメリット
- 作成費用がかかる
- 公証人と証人に内容が知られる
作成費用がかかる
公正証書遺言の作成には、手数料がかかります。
手数料の価額は、遺言の目的とする財産に対応して変動します。
作成費用は具体的な状況によって変動することもあるため、公正証書遺言を作成する際には公証役場に問い合わせることをおすすめします。
ちなみに、相談は無料です。まずは公証役場に赴いて公正証書遺言について聞いてみてもよいでしょう。
参考：Q7.公正証書遺言の作成手数料は、どれくらいですか？ 日本公証人連合会
公証人と証人に内容が知られる
公正証書遺言は、作成の都合上、公証人と証人に遺言の内容が知られてしまいます。
公正証書遺言は、公証人と証人2名以上の立ち会いのもとで作成されます。
そのため、誰にも遺言の内容を知られたくないという方にとっては、公正証書遺言はおすすめできません。
こんな人におすすめ
公正証書遺言がおすすめな人は、確実に遺言を残したい人です。
確実に遺言を残したい人
メリットの章でも紹介したとおり、公正証書遺言の最大の特徴は安心安全に確実に遺言を残せることです。
少々の費用を捻出しても確実に遺言を残したい方、効力のある遺言を残したい方は、公正証書遺言の作成をおすすめします。
参考：Q2.公正証書遺言には、どのようなメリットがありますか？ 日本公証人連合会
自筆証書遺言と公正証書遺言の違い 法務局
まとめ
いかがでしたか？
今回は、公正証書遺言の特徴、メリットとデメリットについて簡単に解説しました。
公正証書遺言は、遺言の中で最も信頼度が高いといっても過言ではない作成方法です。
まずは公証役場に問い合わせることから始めてみるのもよいかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました！
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