自筆証書遺言とは?どんな人におすすめ?自宅で保管しなければならない?


こんにちは!新潟県長岡市の行政書士事務所、行政書士岸そうま事務所です。

前回の記事で紹介しましたが、遺言は大きく3種類に分けられます。

今回は最もメジャーと言っても過言ではない、自筆証書遺言について解説します!

遺言や終活について知りたい方はぜひご覧ください。

前回の記事はコチラ

自筆証書遺言の特徴、メリットとデメリット

それでは、自筆証書遺言の特徴、メリットとデメリットについて解説します。

自筆証書遺言のメリットは以下の通りです。

  • 費用がかからない
  • 気軽に作成できる
  • 遺言書保管制度で紛失のおそれもなくなる

また、デメリットは以下の通りです。

  • 法的に不備があったり、無効になるおそれ
  • 紛失するおそれがある
  • 相続開始後検認手続きが必要

順番に解説します!

メリット

  • 費用がかからない
  • 気軽に作成できる
  • 遺言書保管制度で紛失のおそれもなくなる

費用がかからない

まず、自筆証書遺言を作成する際には基本的に費用がかかりません。

行政書士や司法書士に遺言書作成のアドバイスをしてもらう場合はその分の報酬額がかかってしまいますが、一人で作成する場合は紙とペンさえあれば十分です。

気軽に作成できる

また、自筆証書遺言は一人で作成が完結するため、好きな時に筆を取ることができます。

遺言書作成は決してマイナスな作業ではありませんが、「自分がいなくなった後を想像するのは気が滅入る…」という方もおられると思います。

無理に文章を書かず、気が向いた時にフラッと書けるのが自筆証書遺言のメリットの一つといえるでしょう。

遺言書保管制度で紛失のおそれもなくなる

後述しますが、自筆証書遺言の大きなデメリットに紛失のリスクが大きいということが挙げられます。

しかし、実は2020年7月10日から、法務局が自筆証書遺言を保管する「自筆証書遺言書保管制度」が始まっていることをご存知でしょうか?

これによって、遺言書の紛失や改ざんのリスクもなくなります。

また、保管の手続きを行う際に、形式上の不備がないかを確認してもらえたり、相続開始後の家庭裁判所の検認手続きが不要になるメリットもあります。

ただし、遺言書の内容自体は精査されないため、法的に効果のある遺言書をキチンと残したい方は、行政書士や司法書士などの専門家のアドバイスをもらうことをおすすめします。

デメリット

  • 法的に不備があったり、無効になるおそれ
  • 紛失するおそれがある
  • 相続開始後検認手続きが必要

法的に不備があったり、無効になるおそれ

自筆証書遺言のデメリット1つ目は、法的に不備があったり、無効になるおそれがあることです。

実は、自筆証書遺言には形式が定められており、形式に不備があると遺言が無効になってしまうおそれがあります。

たとえば、遺言書を作成した年月日を記載する必要がありますが、その際に◯年◯月吉日という表記では日付が認められません。

せっかく作成した遺言が無効になってしまう事態を防ぐためにも、自筆証書遺言を作成する際には形式不備や法的効果に注意する必要があるといえるでしょう。

紛失するおそれがある

また、自筆証書遺言は基本的に自宅で保管するため、紛失するリスクがあります。

ただし、このデメリットは先ほど紹介した法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用することで解消することができます。

遺言書1通につき3,900円の手数料がかかることに留意したうえで、保管制度の利用を検討するのもおすすめです。

相続開始後検認手続きが必要

また、自筆証書遺言は相続開始後に家庭裁判所の検認手続きが必要なため、相続人の方々に負担がかかってしまう可能性があります。

ただし、このデメリットも自筆証書遺言書保管制度を利用することで解消できます。

自筆証書遺言の作成を検討する方は、一度自筆証書遺言書保管制度についてのサイトを一読しておくと良いかもしれません。

こんな人におすすめ

自筆証書遺言がおすすめな人は、以下の通りです。

  • 費用をかけずに遺言を作成したい人
  • ひとまず遺言を作りたい人

順番に解説します!

費用をかけずに遺言を作成したい人

まず、費用をかけずに遺言を作成したい人です。

自筆証書遺言は、紙とペンさえあれば作成することができます。

仮に、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用するとしても、遺言書1通につき3,900円の手数料がかかる程度。

このように、比較的安価に遺言書を作成できるため、なるべく費用を抑えたい方には自筆証書遺言の作成をおすすめします。

ひとまず遺言を作りたい人

ひとまず遺言を作りたい人にも、自筆証書遺言がおすすめです。

自筆証書遺言は、他の遺言と異なり作成のハードルが非常に低いです。

「まだまだ先のことだとは思うけど、万が一に備えてとりあえず遺言を作っておきたいな」という方には、自筆証書遺言の作成をおすすめします。

参考:自筆証書遺言書保管制度について 法務省
   2 遺言 日本公証人連合会
   知っておきたい遺言書のこと。無効にならないための書き方、残し方 政府広報オンライン

まとめ

いかがでしたか?

今回は、自筆証書遺言の特徴、メリットとデメリットについて簡単に解説しました。

自筆証書遺言は、遺言の中でも最も作成のハードルが低いといえます。

仰々しく考えすぎず、気軽に遺言を作成してみるのもよいかもしれません。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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